整骨院の窓口料金の設定はどのように決めればいい?

本年も全柔協の「整骨院開業・経営のヒント」をよろしくお願いします。

今年4月から実施される「施術管理者の要件について(案)」の変更に伴い、3月末までに開業される方が多くいます。
全柔協の「個別相談」では開業や保険請求のご相談をお受けしています。その中で特に多い質問が窓口金の料金設定です。

【多い質問内容は】

  • 今まで勤務していた施術所と同じく定額料金の設定で問題ないか?
  • 窓口金は自由に決められますよね?
  • 地域の競合院との関係で窓口金を決めたい?
  • 受付を設けないので簡素な料金設定にしたい。
  • お釣りをできるだけなくしたい!
  • 施術所では自費施術できるので料金は任意ですよね!

施術所も基本的には事業です。すべてが自費施術なら上記の料金設定に問題はありません。ただし健康保険を使った療養費の施術では話が異なります。療養費には、取扱いのルールがあります。


◆一部負担金について

柔道整復師の施術に係る算定基準の実施上の留意事項における一部負担金は以下のとおりです。

1 「柔道整復師の施術に係る療養費について」により、 受領委任の取扱いとすることが認められている施術所において、患者から支払いを受けることとされている一部負担金に相当する金額は,健康保険法,高齢者の医療の確保に関する法律等の規定に基づき、施術に要した費用に10分の1、10分の2又は10分の3を乗じた額であること。

施術所の窓口での事務の負担軽減を考慮し、患者が一部負担金を支払う場合の10円未満の金額については、四捨五入の取扱いとすること。また、施術所の窓口においては、10円未満の四捨五入を行う旨の掲示を行うことにより、被保険者等との間に混乱のないようにすること。

つまり一部負担金は、施術費用額に保険割合を乗じた金額を四捨五入して10円単位にすることで一部負担金の窓口金となります。

施術所で取扱が多い、捻挫、打撲、挫傷の費用額の一部負担金が下記の表です。

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 健康保険の取扱いでは、初検時、再検、後療や負傷部位が追加、治癒した時など様々な一部負担金額があります。一律の定額料金になることはありません。


◆サービス料金、差額分は自費の取扱い

「患者から支払いを受ける一部負担金については、これを減免又は超過して徴収しないこと」と規定されています。当然のことながら学生料金、レディース料金等の値引きは許されません。

また定額窓口金の施術所では、一部負担金との差額を自費として湿布を使用した、膏薬を用いたなどの名目で徴収しています。ただし、柔道整復師の施術に係る算定基準の実施上の留意事項では「骨折、脱臼、打撲及び捻挫に対する施術料は、膏薬、湿布薬等を使用した場合の薬剤料、材料代等を含むものであること」となっています。保険取扱部位では、これらの費用を徴収することは好ましくありません。

さらに持ち帰りの湿布の販売は薬事法上、1類は薬剤師、第2類、3類は薬剤師ならびに登録販売者が薬局、薬店でしか取扱いができません。この様な法律から施術所では販売することできません。ただし、医薬部外品の冷却シップなど、整骨院で販売できる物もあります。
⇒整骨院で販売できるもの

よく、お聞きする話で「頸椎捻挫で保険施術をし、いつもより5分長く施術部位の徒手を行ったので、延長料金として自費をいただく」という事例があります。こちらは後療法の取扱いを誤解されていると思われます。後療法は、患部の回復を早めるために様々な刺激を加えながら施術する療法です。代表的なものとして、「徒手療法」「運動療法」「物理療法」等を組み合わせながら適宜におこなうものです。つまりケガの施術です。療養費の規定に照らし合わせると時間の長短で料金を決めるのは、いかがなものでしょうか。このような料金設定をするとリラクゼーションの疑義を持たれてしまいます。
⇒整骨院で混合診療をおこなっていいの?

厚労省のホームページ「柔道整復師等の施術にかかる療養費の取扱いについて」では、

・単なる肩こり、筋肉疲労などに対する施術は保険の対象になりません。このような症状で施術を受けた場合は、全額自己負担になります。

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◆領収証の発行は義務です!

整骨院での領収証の発行は義務となっており、書式も定められています。

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この書式から領収証は一部負担金、保険外(自費)を加えて、合計金額を記載することになっています。

実際の窓口金で重要なことは、健康保険で取扱う部位に乗じて算出された、一部負担金を徴収することです。また保険外施術(自費)を行った場合は保険とは別に金額を明記する必要があります。※領収証はなぜ発行しなければならないのか

自費施術の料金表を作りましょう!

患者さんに窓口金の誤解を与えないためにも、保険と保険外(自費)が明確に伝えることが大切です。自費の料金メニュー表を作成して周知しましょう。

「どんぶり勘定」などは通用しません。

窓口金を一つ決めるにも、さまざまな留意事項がありますので、保険を取扱う上では、これらを参考にしていただければと思います。

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