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柔整・鍼灸保険請求

柔整師の東洋医学の灯を今消してはならない

保険請求が厳しいから健康保険を手放し「自費に移行しよう」あるいは「整骨院の看板を降ろそう」とお悩みではないでしょうか

全柔協専務理事 上田 孝之

厳しいと叫ばれている保険請求の現状と保険取扱いのメリット、施術者の基本原則、保険者との交渉についてなど、施術者として今できること、安定した整骨院経営のためにできることをお伝えします。

患者さんのために、施術者自身のために保険の取扱いをやめないでいただきたい。

柔整師をはじめ治療家のみなさん、そして整骨院の運営に携わるすべての方にお読みいただければ幸いです。

柔整師の施術は、戦前の昭和11年から保険の取扱いが認められ、医科同様に一部負担金のみで健康保険での施術を受けられるという利便性をもとに発展してきました。昭和63年には所属団体に関わらず、すべての整(接)骨院で保険を使用できる「保険適用拡大」が行われました。これにより柔整師の高い技能と施術を安価な一部負担金で受けることができるようになったことで、柔道整復術が広く国民に広まっていきました。

保険施術の価値

患者さんが整骨院で施術を受けるときに、施術費用の全額をあらかじめ用意し、後で自ら保険者に請求して保険分を取り戻すという「償還払い」が続いていたら、整骨院はこれほど成長してはこなかったでしょう。患者さんにとって手持ちのお金に気を使うことなく施術を受けられるということは、医科本体の「保険証を持っていれば全国どこでも公平に保険で施術を受けられる」という国民皆保険のメリットが生かされているのです。これは、私たち柔整師にとっても最大の利点です。

患者さんを保険でみて、保険者に療養費として申請書を提出すれば、施術費用から一部負担金が差し引かれたうえで、毎月決まった時期に私たち柔整師あての入金がされます。保険医療費は公の位置づけであり、確実に安定した入金が保障されることから、安定した整骨院経営に役立つものです。患者さんに「先生、痛みがとれました。ありがとう」と感謝され、かつ、安定した生活ができるのも保険のおかげなのです。

しかし今、この保険取扱いが危機的状況に追い込まれています。一部の不届き者による不正請求がマスコミを賑わせ、これが整骨院のバッシングに直結し、不正請求根絶のために政府部内に検討専門委員会なる諮問機関が構築されました。適正化の名のもとに、私たち柔整師が永年に渡る努力と実績の結晶として獲得してきた「受領委任の取扱い」という保険適用が、いままさに“瀕死の重傷”に喘いでいるのです。
そして、保険者の権限が大幅に強化された結果、徹底的な調査確認がなされ、場合によっては支払いたくない保険者からの大量返戻にあい、コンスタントに入金がされない状況に追い込まれています。これでは保険のありがたみも半減してしまいます。

保険請求を通す3つの原則

私はこれまで施術者団体の役員として、柔整師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師のみなさんのため、そして何より施術を受ける患者さんのためになればとの思いで、業界の改革をすべく保険に向き合ってきました。
現在も請求の一つひとつに対して徹底的に交戦し、一件でも多くの保険請求を通すように、第一線で戦っているところです。

施術者の3つの基本原則

①きちんと施術内容を説明できるか
②明確な領収書を出せるか
③施術録・カルテをきちんと書けるかどうか

これら3つをきっちりと行えば、必ず保険請求に結びつけることができます。
腕のよい柔整師が職人として成り立っていた時代は終わりました。これからは技術に加え、“文章が書ける柔整師が食べていける”という時代になります。私は文章が書ける柔整師を増やし、保険者に反論するための理論武装の一助になれるよう積極的に施術者のみなさんを応援してまいります。

請求分すべてを入金につなげる

このように、現在は保険請求がきわめて困難な状況に追い込まれています。もちろん、負傷原因が明確に存在し、患者さんからの聞き取りによって説明できるのであれば、何ら恐れることなく堂々と保険請求をしてください。ただ、負傷原因を明確にできない場合や、そもそも患者さんが負傷の原因を説明できないことが往々にしてあります。

では、保険請求をあきらめればいいのでしょうか。治療家としては、必ずしも療養費という保険請求に固執することはなく、要は施術費をキチンといただければそれでいいのです。
しかし、先にも触れたように、患者さんにとって保険適用は「安価で便利」という最大のメリットがあることから、患者さんが保険取扱いを希望していて、保険適用の範囲であれば、できる限り保険でみるということを大切にしていただきたいです。その時、保険者が行う不払い・調査・大量の返戻の山、という“支払わないための対応”にどのように立ち向かうかです。

一人で保険請求の支払いに向けた取り組みを行うのは至難の業です。
安定した整骨院経営のために、後方支援として柔整師を支える施術者団体は、どの団体でも保険請求のお手伝いをしています。団体によっては、専門の担当部局を設けており、保険者との直接交渉や交渉決裂の場合の不服申し立てとして審査請求の取扱い、そして、最終的には裁判という訴訟の仕方にも応じています。治療家として施術のプロではあっても、保険請求については事務能力も大きく要求されるので、団体に入るメリットが大いにあるのではないでしょうか。

施術を行った分の保険請求は、すべてを必ずお金にしていただきたいのです。レセプト一枚の取りこぼしもなく保険請求分を保険者から入金がある状態にするには、施術者団体への加入が必須です。保険請求に限らず、団体に入ることにより安心感が増します。柔整師仲間にも気軽に相談できる環境が生まれ、講習会や懇親会等の集まりに参加することで、新たな技術の習得や情報収集にも役立ちます。

柔整師の道をあきらめない
健康保険を手放さない

私たち柔整師や保険請求を取り巻く情勢がどんなに厳しくなろうとも、私たちの施術を望む患者さんがいる限り、今柔整師の道をあきらめたり、整骨院の看板を降ろしたりしないでいただきたいのです。柔整師の東洋医療・医学の灯を消してはなりません。

保険請求が厳しいから自費に移行するといった安易な発想はせず、柔整師を名乗る以上、患者さんにきちんと保険施術と自費施術の相違点を説明して、打撲・捻挫・挫傷など保険適用となるものは保険でみられるように、患者さんのために、柔整師であるあなた自身のために「健康保険」を手放さないでください。バッシングを受けている最中の保険問題が一段落するまでは、健康保険取扱いと自費メニューの効率的な併用などを考えて経営基盤の強化を図っていきましょう。

柔整師はまだまだ発展できます。今後は骨折等の外傷性負傷の5つに限局するのではなく、私たち柔整師が臨床の現場である整骨院で行っていること、すなわち患者さんに今現れている疼痛の除去や機能障害の緩和に役立つ手技施術全般を保険適用として、「業務拡大・保険適用枠の拡大」を目指していこうではありませんか。近い将来、必ず柔整師としての大いなる活躍の舞台が訪れるのを期待して日々の施術に邁進していきましょう。

全国柔整鍼灸協同組合 専務理事 上田 孝之
柔道整復師の未来を見つめる情報紙 『治療家ひろば 第2号』巻頭インタビュー

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