整骨院で混合診療をおこなっていいの?

整骨院開業や経営のご相談で、
「保険請求が厳しくなるので、実費施術も取り入れたい」
「整骨院では混合診療はどこまで認められるか?」
といったご質問をいただくことがあります。


日本医師会が患者さん向けに作成した混合診療について解説しているパンフレットの一部を紹介します。

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※日本医師会HPより引用

つまり、患者さんから(保険診療外)費用を別途徴収した場合は、その疫病に関する一連の診療の費用は、初診に遡って「自由診療」として全額患者さん負担となるルールになっています。

そもそも柔道整復師の保険適用は「療養費」です。
負傷原因のある捻挫・打撲・挫傷ならびに骨折・不全骨折・脱臼(医師の同意が必要)のみに適用されます。
病院・診療所は「診療」ですが、柔道整復はあくまでも「施術」となっています。
結論から言えば、柔道整復には混合診療という概念がありません。
そのため、保険施術と実費施術を併用しても全額実費扱いとなることはありません。

但し考えられることは、保険施術と実費施術の併用した場合の注意点です。

整骨院で保険施術と実費施術をおこなう上で注意しておきたい点が3項目あります。

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①療養費と実費施術の関係
②保健所の構造基準と民間施術
③広告制限
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①療養費と実費施術の関係
よくお聞きする話で「腰椎捻挫で保険施術をし、いつもより5分長く施術部位の徒手を行ったので、延長料金として実費をいただく」という事例があります。
こちらは後療法の取り扱いを勘違いしていると思われます。
後療法とは、患部の回復を早めるために様々な刺激を加えながら施術する方法です。代表的なものとして、「徒手療法」「運動療法」「物理療法」等を組み合わせながら適宜に行うものがあります。
また、療養費の取り扱いの規定では、後療法において施術に用いる「衛生材料費等も含む」となっています。つまりケガの施術です。時間の長短で料金は決まっていません。時間が長くなったからといって延長料金をいただくなどは、療養費の規定からすると論外となってしまうでしょう。

②保健健所の構造基準
保健所の構造設備基準と民間施術の取り扱い。
実費施術で整体や骨盤矯正等の民間施術の技術を用いる場合は、整骨院内装工事に着工する前に知っておきたい、保健所の構造設備基準の記事でも紹介しました。
専用の施術室では、基本的に民間施術を行うことができません。

ただし、これらは次に紹介する、施術所の広告制限と大きく関わってきます。

③広告制限
実費・自由施術(カイロ・整体・矯正等)は、積極的に効果・効能をアピールしたいものです。そこで広告・宣伝をして集患するのが営業上、一般的だと思われます。
ところが、保健所に届出をした施術所には、下記の広告の制限が適用されます。

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柔道整復師法における広告の制限(広告の制限)

第二十四条 柔道整復の業務又は施術所に関しては、何人も文書その他いかなる方法によるを問わず、次に揚げる事項を除くほか、広告をしてはならない

一 柔道整復師である旨並びにその氏名及び住所
二 施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
三 施術日又は施術時間
四 その他厚生大臣が指定する事項(※)

2 前項第一号及び第二号に揚げる事項について広告をする場合においても、その内容は、柔道整復師の技能、施術方法又は経歴に関する事項わたってはならない。
<柔道整復師法第二十四条第一項第四号の規定に基づき、柔道整復の業務又は施術所に関して広告し得る事項◇平成11年4月1日から適用>

※【広告し得る事項】
一 ほねつぎ(又は接骨)
二 医療保険療養費支給申請ができる旨
  (脱臼又は骨折の患部の施術に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る。)
三 予約に基づく施術の実態
四 休日又は夜間における施術の実態
五 出張による施術の実態
六 駐車設備に関する事項
施術所の開設届を各都道府県知事に届け出た旨(平成28年6月29日追加)

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つまり【広告規制で揚げられている事項】以外、
広告できないのです。
「各種保険取扱」・「捻挫・打撲・挫傷」も表記してはならないのです。
腰痛・肩こり・交通事故・各種矯正(相談ください等注意書きをしても)などは違法となります。

ここで、広告制限について、厳格な保健所に、「民間施術技術」を用いた施術を実費で行いたいがどうすれば良いか問い合わせたところ、2通り考えられると回答がありました。

◆1つは、整骨院と民間施設の入口・施術室を完全に区分して、整骨院側は開設届を提出し、必ず広告制限を遵守すること。もう一方の民間施設に関しては届出は不要となり、保健所では感知しないとのことでした。

◆もう1つは、保健所担当者としての本音では、「柔道整復施術の施術技術がよくわからない。柔道整復なのか、整体なのか、カイロなのか判別がつかない。まして柔道整復の後療法に関しては概念が曖昧で、こちらから施術技術に関して"健康被害"がない限り、申し上げる立場ではない」とのことです。

民間施術技術を用いるにしても、広告規制で揚げられている事項以外は広告できません。
ただし、来院している既存の患者さんに院内で周知するのは、「広告」でなく「広報」なので問題がないとのことでした。
つまり、外向き(院外)に周知をすると「広告」になるが、内向き(院内)に対しては「広報」との解釈でした。

最後に、これからは実費施術は経営上、必要なことです。
ただし、上記にご紹介したように

①療養費と実費施術の関係
②保健所の構造基準と民間施術
③広告制限

を理解した上で取り扱いをしましょう。


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